システム管理者の仕事は休みなし

Pat Phelan
VP, Market Research
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システム管理者の仕事は休みなし

リミニストリートのリードシステム管理者であるDustin Jaegerは、内部顧客をサポートするインフラチームで働いています。彼の仕事は、たとえ災害が起きてもビジネスに影響がないようにすることです。彼のチームでは、重要なITインフラが常に99.9999%利用できるという意味で「高可用性」という言葉が流行っています。

Jaegerは「クライアントに5分の納期を約束する場合、ハードディスクやサービス、データセンターに関わるもの、そしてクラウドインフラなど、必要なインフラがすべて揃っていることが前提になります。」と語ります。

企業規模によって、色々なタイプのシステム管理者が配置されることがあります。システムエンジニア、データベース管理者、データセンター管理者、システムオペレーター、サーバー管理者、アプリケーションサポートエンジニアなどは、システム管理者を担当することが多々あります。

一般的にシステム管理者の仕事で重要な箇所は、インフラに冗長性を持たせることです。例えば、リミニストリートのプロダクションサーバーは、物理的なハードウェアの上に置かれた仮想サーバーなので、ハードウェアがクラッシュした場合、Jaegerのチームは瞬時に新しいハードウェアでサーバーを再起動できるようにしなくてはなりません。

「そうした事態が発生しても、20秒以内に対応して再起動を可能にします。100%を保証することはできませんが、99.9999%なら保証できます。社員がメールなど必要なソフトをいつでも問題なく使えるようにするため、私たちは舞台裏でいろいろな仕事をしています。」とJaegerは語ります。

舞台裏の仕事

Jaegerの言う「舞台裏の仕事」とは、所在が不明なファイルをファイルサーバーの中から探し出すための調査やレポート作成などに代表されます。また中には、細かい業務を担当しているシステム管理者もいます。例えば、アプリケーションに特化した管理者なら、ビジネスチームが必要な情報を適切なタイミングで利用できるように、会社のデータを新しいファイルサーバーへ移行をしたり、システムエンジニアなら、世界中のチームがシームレスに連携できるようなコラボレーションツールを導入することもあります。

世界各地に拠点があり、在宅勤務も多いグローバル企業では、システム管理者がクラウドインフラの運用方法を決定し、効果的に在宅勤務の社員にサービスを提供できるようサポートします。

「リミニストリートは、日本、イギリス、インド、ブラジル、アメリカ、カナダ、シンガポールなど、世界各国で展開しているので、このようなサポートは、リミニストリート内でもよく行われています。急速にクラウド化を進め、常に拡大し、グローバルに展開する中で、ニーズに応えられるようなソリューションを考えています。」とJaegerは言います。

強固な基盤を維持する

システム管理者として成功するための重要な要素は「普通は誰にも依頼されないこと」に対して責任を持つことだとJaegerは語ります。彼のチームの基本的な役割は、会社のテクノロジーの基礎が強固で信頼できるものであることを保つことです。

「みんな新しいものは欲しがりますが、サポート依頼用チケットを使ってインフラが整っている状態を保つことを依頼する人はいません。」

会社のテクノロジーに責任を持つという事は、常にシステムを手入し、データを入力するだけではなく、状況やニーズの変化に応じてピボットや変更をする能力が必要です。そのためには、必要な機能を維持したまま、何かを捨てたり、失効させたりすることも必要です。例えば、Jaegerは技術スタックの中で特定のワークフローを自動化することに取り組むことも考えていますが、これはビジネスチームが頼りにしているサービスに影響が出ないように実施されなければなりません。

自分の仕事についてJaegerは「まるでパズルのような、ホワイトボードに書き出して解剖しなければならないようなものですが、それが私の仕事の醍醐味なのです。」と語ります。

システム管理者を目指す人へのアドバイス

この分野に興味がある人は、まず技術ツールをいじり、物事の仕組みを学ぶことから始めると良いでしょう。オープンソースやフリーウェアのリソースを使い、主要なクラウドプロバイダーの学生レベルの無料アカウントを探しましょう。YouTubeやDiscordでアドバイスを貰えたり、新たな情報をインプットすることもできます。

そして次に、コンピュータサイエンスを専攻し、その後、実際にこの分野で仕事をすることです。コンピュータサイエンスのどの分野でも、一般的なトラブルシューティングのスキルやシステムアーキテクチャに触れる機会があります。

「私たちが重要視しているのは、少しの専門性と多数のアプリケーションやインテグレーションに関する幅広い理解です。全てが互いに繋がっているITの世界では、狭い知識はあまり役に立ちません。」

ある意味、システム管理者の仕事は、専門性の対極的な存在ですが、ビジネスの成功や成長のために頼りになる、専門的な役割でもあるのです。

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